Doctor-Heli
ドクターヘリとは、1970年にドイツで誕生した医師がへリコプターで患者の元へ向かうシステム。日本の場合厚生労働省と該当する県からの補助を得て運用する救命救急センター補助事業である。単に医療機材を搭載して患者を搬送するヘリコプターではない。急患の迅速な搬送という目的もあるが、第一の目的は、重篤な患者が発生した場所に医師と看護師をいち早く派遣し、初期治療を開始することにある。ヘリの運航は民間のヘリ運航会社に委託している。
拠点病院の構内や病院の隣接地にヘリポートを設置し、そこにヘリを離陸可能な状態で常時待機させており、搬送協定を締結した市町村消防署や広域市町村圏消防本部からの出動要請を、病院内の救急救命センターが受けると、すぐに出動する。そして、消防との交信の上で決定された、学校グラウンドや駐車場など、事前に設定された場外離着陸場に着陸するが、場合によっては災害現場直近に降りることもある。消防機関が着陸場所を着陸可能な状態にしてから、患者の負担にならないよう救急車から少し離れた場所に着陸し、医師と看護師が救急車に向かい、救急車車内で初期治療を開始する。患者の状態、および地域の医療事情に応じて、医師、看護師が同乗して近隣の医療機関に搬送したり、ヘリで他の病院(拠点病院とは限らない)に搬送する。
平成19年10月より運行開始された、埼玉医科大学総合医療センターのドクターヘリ (運航会社 朝日航洋)
傷病者は機体の後部より収容します。その際ローターに接触する事故などの不安要素がない機体です。
このMD902はテールローターを廃し、ノーターファンという独自のシステムで機体の制御をします。
コンパクトな機体は直径15m以上の円が描けて周囲に高い障害物がなければどんなところでも着陸可能。
埼玉医科大学総合医療センターから、坂戸市などの10キロ圏内には3分、飯能市などの30キロ圏内には10分、
最も遠い70キロ圏内の秩父市にも20分で到達する。午前8時半から日没の30分前まで運航が可能。